にじいろエッセイ

虹のように、いろいろなことをつらつら書くエッセイ

怒り 言はで思ふぞ言ふにまされる

心には下行く水の湧き返り言はで思ふぞ言ふにまされる

 

これは「枕草子」にも出てくる古い和歌。意味は「地下を走る水が地面から吹き上がる時の激しさのように、言わないで心に秘めた思いは軽々しく口にする思いより激しいのだ」現在(いま)では「有言実行」と言われるからちょっと古いかもしれない。

 

でも、この言葉が身にしみる感情がある。怒りだ。

 

怒りは口にするよりガマンしたときの感情のほうが強く自分のココロに刻まれる。そしてそれは積もり積もって激しい感情になるのだ。

 

先日NHK短歌で「言えなかった思い」で「怒り」をテーマにした番組があった。言えなかった怒りの悔しさ。激しさ。切なさ。身につまされるものばかりだった。

 

私は他人に対して優しすぎる。だから怒りを口にできない。それと、いざイヤな出来事に遭うとココロがフリーズして怒りが口にできないのだ。そして後からフツフツと怒りが湧く。言えなかった悔しさと共に。

 

みなさんは怒りを口にできますか?