にじいろエッセイ

虹のように、いろいろなことをつらつら書くエッセイ

大学受験 スランプから脱出できなかった話・7

国立大学後期試験は小論文がメイン。はっきり言って、手応えはあまり感じなかった。

そして合格発表の日が来るのだが、この日は最初に受験して、既に合格している大学の入学金の振り込み期限日でもあった。それから、新しい住まいの契約とかもある。
レタックスを待っているヒマは無いし、住まいの事も決めないといけない。というわけで、父といっしょに現地で合格発表を見に行く事に。

(私の番号あってよ、お願いだから…)発表前、私は心の中でつぶやいた。
しかし、番号は無かった。
無い…ポカンとしている私に父は「さあ、行くぞ」と近くの銀行へ向かった。父は後期試験の時も付き添いで着ていて、不合格の場合を想定して大学の近くの銀行を調べていたのだ。

銀行に入学金を振り込み、第一志望校近くの住まいの仮契約は取り消し、新幹線で移動。合格している大学の住まいの契約をして、家に帰ったのは次の日だった。

まだ不合格ショックから呆然としている私に、父は宣告した。
「○○大学(第一志望)合格せんかったから、成人式の振り袖はナシやぞ!!」

何で第一志望校合格と、成人式の振り袖が天秤にかけられなければいけないのか。今だに謎だが、当時の私は「え~なんで!?」なんか言える気力も無く「…ハイ」としか言えなかった。

こうしてスランプから脱出できぬまま、私の大学受験は終わった。


第一志望校に合格できなかったショックと、スランプ疲れからぼんやりしながら、唯一合格した大学へ向かった私。
その大学は、私を救ってくれた。

授業の説明会で受講できる内容を見たら「わ〜これ面白そう!え〜この授業もいいな!年間44単位までなんて、全然足り〜ん!!!」と嬉しい悲鳴。これで私は元気回復。新たな生活をワクワクしながら始めた。

結果論だが、この大学は私に合っていた。
それがよかった。そうでなかったら、私は暗い気持ちのまま、大学生活を始めていただろう。

次回はこれらの経験を踏まえて、スランプに陥ってしまったらどうしたらいいか考えてみる。