にじいろエッセイ

虹のように、いろいろなことをつらつら書くエッセイ

バイキンマン論

バイキンマンって、お子さまに好かれる不思議な悪役だと思う。
アンパンマンを見ている世代って、まだ「悪役の美学」に目覚めていないと思うのだが、バイキンマンは好かれているのだ。
なぜだろう?バイキンマンの行動を観察してみた。


バイキンマンって、結構な確率でお腹を空かせている。そこへ、美味しそうな物を持っている、または美味しい物を作れるキャラがいると「ハヒフヘホ〜そいつ全部をオレ様によこせ〜!」と言って襲ってくる。

つまり、バイキンマンの行動は「美味しいものを独り占めしたい」からなのだ。
美味しいものを独り占めしたい。子どものころ思ったことはありませんか?
誕生日ケーキ🎂、私の誕生日なんだから私が全部食べたい。
大きな缶に入ったクッキー🍪、もっともっと食べたいなぁ。

子どもが密かに持っている欲求を、バイキンマンは堂々と言ってくれるのだ。
だから憎めないのかもしれない。

ちなみに、こんな話を聞いたことがある。
あるお母さんはバイキンマンを「アンパンマンに何度やられても、挑戦し続ける。バイキンマンはすごいのよ」と言っているそうだ。