にじいろエッセイ

虹のように、いろいろなことをつらつら書くエッセイ

【緊急】精神障害をオープンにして働くこと

先ほど私はNHKEテレの「バリバラ」の再放送を見ていた。テーマは精神疾患をオープンにする。つまり、うつ病適応障害と言った精神障害を周囲に明らかにすることだ。

番組には「今現在」ハッピーに生きている方々の話がほとんど。(まあ、そうじゃない方は出演どころじゃない方が多いと思われますが)
でも、私はうつ病をオープンにして某ドラッグストアで働いたけど、苦労ばかりだった。

まず、身に滲みて思ったのは「上は分かっていても、現場が分かっていない」
会社の人事部門は、私がうつ病障害者手帳も持っていることを知っているが、肝心の働くお店の社員は、私がうつ病だということを知らないのだ。おまけに、私が働いた店は、たぶんですが、店長クラスの人が本部に入ったり、店長候補の社員が訓練を受けるための店だった気がする。そのため、社員の入れ替えが激しく、そのたびに私は自分の障害を説明しなければいけなかった。

次に「引き継ぎがちゃんとされていない」
この店で4年くらい働いて店長が5人くらい変わった。その時に私のことがちゃんと連絡されていないのだ。ある店長は「障害者雇用の人がいるって聞いてたけど、石山さんとは知らなかった」と言っていたくらいだ。

最後に、「障害者雇用は大企業の義務だけど、障害者を雇用することについて勉強している?義務だからやっているだけじゃない?」
最後の店長は私が障害者雇用だという話をした時こう言った。
「石山さんのワガママばかり聞いてられない」

…あ、この人の下では働けない。私は退職を決めた。
障害者を雇用する上で、会社と私が取り決めたルールを「ワガママ」と一蹴。障害者雇用をあの店長はなんだと思っていたのか。現場で働く社員の理解の無さを痛感した。

この話は5年以上前の話だが、なんでも2018年から企業の障害者雇用義務に精神障害者も入ったそうだ。
でも、「義務だから」雇用している企業はまだまだありそう、というよりそっちの方が多い気がする。
雇用する精神障害者の特徴を理解しようという姿勢はあるのだろうか。今の私は一般企業の障害者雇用に不信感しかない。